法(改正)情報

残業代はいつまで請求できる? 

 働き方改革について、施行される順番にまずは「労働時間の適正把握」から取り組まれる企業様がほとんどかと思いますが、把握した労働時間を分析し、時短にむけた策を講じるなど次のステップへ入られている企業様も多いのではないでしょうか?

 しかしながら、有給休暇の取得状況と並んで多いのが、「未払い残業代」の問題です。労働時間の申告については、月に上限を設け(36協定の範囲内または固定残業代の時間内など)その範囲内で申告させるなどの運用をされていたり、終業時刻にタイムカードを打刻させるといった悪質な運用をされている話も耳にします。

 厚生労働省は毎年、『監督指導による賃金不払残業の是正結果』を公表しており、前年対比で減少しているようですが、その原因は、やはり、労働時間の「過少申告」です。(※事例として、pdfにて公開しています。詳しくは上記リンク先よりご確認ください。)

(1) 是正企業数  1,768企業(前年度比102企業の減)
  ※1,000万円以上の割増賃金を支払ったのは、228企業(前年度比34企業の減)
(2)対象労働者数 11万8,837人(同86,398人の減)
(3)支払われた割増賃金合計額  125億6,381万円(同320億7,814万円の減)
(4)支払われた割増賃金の平均額 1企業当たり711万円労働者1人当たり11万円

【平成30年度の監督指導による賃金不払残業の是正結果のポイント】

 過少申告を禁止して新たなルールで運用すると、労働時間(残業時間)が増える企業様が多い(並行して時短・業務効率化に取り組まれている企業様でも労働時間が減少したとは言い難い状況が現実のようです)。この結果として、過去の時間外労働についてまで発展(言葉が悪いですが)しトラブルになっている。

 現在、来年施行の民法改正に併せ、「賃金・給与の消滅時効」について何年にするのか議論されています。現行法では、賃金・給与は2年、退職金は5年とされていますが、法改正により、2年より長くなることは間違いなさそうです。

(時効)
この法律の規定による賃金(退職手当を除く。)、災害補償その他の請求権は二年間、この法律の規定による退職手当の請求権は五年間行わない場合においては、時効によつて消滅する。

労働基準法 第115条

 労働時間の適正把握を進める上では、過去2年(余裕があれば3年)について労働時間の差異を確認しておいた方が良いでしょう。

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